点滴作業ミスにより高齢入院患者が失血死
- 2015/2/5
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点滴作業ミスにより高齢入院患者が失血死
2015/02/03 日経メディカル
北九州市立医療センター(福岡県北九州市)において、看護師が点滴チューブを外す際に誤って連結管を外し、90歳代女性患者が失血死していたことが分かった。北九州市が1月30日に発表。事故調査委員会は出血が死因であると結論付けている。北九州市は遺族に約2500万円の損害賠償を支払う方針だ。
女性患者は、感染症治療のために入院中だった。事故の発生日は2013年8月23日。抗生剤の点滴終了後、看護師がその点滴チューブを外す際に、誤って連結管から外してしまった(写真1)。80分後、心電図モニターのアラームに気付いた別の看護師が多量の出血を発見し、心臓マッサージなどの処置を施したが、女性患者は心肺停止に至った。連結管は血液の逆流を防ぐ役割があり、その部分から血液が流れ出たと考えられている。
看護師は、点滴チューブが連結管ごと外れるとは知らなかった。これは当該看護師のみに限ったことではなく、事故後、医療センターが看護師、准看護師537人に調査を行ったところ、219人(約40%)が同様に「知らなかった」と答えていた。医療センターは、看護師全員に連結管の使用方法について研修を実施するとともに、事故の原因となった点滴セットを使用中止にするなどの措置を取っている。
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