(一社)日本透析医学会の令和4年度コメディカル研究助成に採択されました。

(一社)日本透析医学会の令和4年度コメディカル研究助成に採択されました。
研究テーマは下記の内容になります。

「牛血液実験系によるシングルニードル透析(SND)の透析効率低下機序の解明」
~インジゴカルミン濃度センサを用いたリアルタイムクリアランス・再循環の評価法の開発~

透析治療中の抜針事故は、大量出血に繋がり、命にかかわる重大な問題となっています。高齢化に伴い、透析導入患者の予後の改善が求められる中、この問題に対して、我々はシングルニードル透析(SND)に着目して研究を行っています。SNDは、穿刺針一本で脱血と送血を行うため、抜針事故が発生しても大量出血を防止できるという特徴があります。

しかしながら、SNDは実血流量の低下や再循環の発生に伴う著明な透析効率の低下を引き起こすため、ほとんど普及していません。このため、SNDにおける透析効率低下機序を解明し、より透析効率が高いSNDを施行することができれば、高齢患者や在宅血液透析患者に対して安全かつ効率的な透析治療が行うことができると期待されます。

そこで、牛血液実験において、脱・送血1サイクル毎における実血流量の低下ならびに再循環率を評価することにより、SNDの透析効率低下機序の解明を行い、SNDの最適運転条件の検討や従来のSNDの問題点を解決しうる新たなSND技術の開発に寄与できると考えています。

この研究により、透析治療中の抜針事故を防止し、より安全で効率的な透析治療の実現に向けた一歩を踏み出すことができると考えています。

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