2023 年度「橋渡し研究プログラム」シーズAにおいて、下記研究テーマが採択されました

九州大学生命科学革新実現化拠点における2023 年度「橋渡し研究プログラム」シーズAにおいて、下記研究テーマが採択されました。

研究テーマ:透析効率の飛躍的向上を実現するHybrid Single Needle透析(Hybrid SND)装置の開発

研究期間:2023年4月1日~2024年3月31日

透析患者の高齢化に伴い認知機能の低下などが原因で,透析治療中の重篤な抜針事故は増加している.抜針事故は大量出血に伴う死亡事故に直結するため,その対応は急務である.これに対して,1本の穿刺針で脱・送血するシングルニードル透析(SND)は,抜針時に大量出血事故を防止できる.しかし,平均血流量は最大130 mL/minと低く,10~25 %程度の再循環が発生するため透析効率が十分でなく普及していない.

我々は新たなる駆動方式を採用したピストンポンプ式SND(PP-SND)を考案し,特許を出願している.試作機の性能評価を行ったところ,牛血液実験にて平均血流量 200 mL/min,再循環率 5.7 %との透析効率の向上が確認された.しかし,圧縮性のある空気を駆動媒体として用いるため時間遅れが発生し,さらなる性能向上には課題が残った.そこで,本研究課題では,既存透析装置の透析液制御部に新たにピストンポンプを追加設置し,血液ポンプ(ローラーポンプ)と同期・駆動せることで,さらなる平均血流量の増加を図り,透析効率を飛躍的に向上させることを目指して開発を行っていく予定である

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