2022年の日本急性血液浄化学会雑誌に、大学院生(修士)の白髪さんの研究論文が掲載されました。

2022年の日本急性血液浄化学会雑誌に、大学院生(修士)の白髪さんの研究論文が掲載されました。

白髪さんは、修士課程で牛血液を用いた透析回路内凝血加速モデルの構築に関する研究を行い、その成果を論文化しました。

この研究では、透析治療中に生じる流路異常である「回路内凝血」を再現性を持って基礎実験で発生させることが目的でした。クエン酸を用いて抗凝固を行い、透析によりクエン酸を除去することで、回路内凝血を引き起こす方法を研究しました。

しかし、クエン酸濃度を実測することが困難であったため、コンパートメントモデルを用いてクエン酸の血中濃度を推定し、透析回路内のクエン酸濃度を制御することで、抗凝固する部位と凝血を発生させる部位を調整しました。この研究から、クエン酸濃度と凝血時間の関係式を得ることができました。

今後、この凝血加速モデルを活用して、回路内凝血を鋭敏に検出する新しいモニタリング方法を開発していく予定です。

白髪 裕二郎, 小野 淳一, 小笠原 康夫, 望月 精一:牛血液を用いた透析回路内凝血加速モデルの構築. 日本急性血液浄化学会雑誌, 13(1),Page11-15, 2022.

(Visited 45 times, 1 visits today)

ページ上部へ戻る